「投影」によって起こる不安
恋愛カウンセリングでは「好きな人や恋人のLINEの内容が、急に素っ気なく冷たい感じになると不安になってしまう・・・」という話をよく聞くことがあります。
文面の雰囲気や短い文章に、冷たい、嫌われた、怒ってる…?など
LINEの内容関係なしに
嫌われたことしたのかな?
大事に思ってないのかな?
悪い方にしか考えられなくなってきてしまうそうなんですね。
そうなると、相手との距離の取り方や接し方が分からなくなって
自分が出せなくなったり、相手を伺うようになってしまうと…
クライエントさんの中には、直接会って顔を見るまでは安心できないとおっしゃる方もいらっしゃいました。
なぜこのような心の反応が起こるのか?
考えられることの一つに「投影」があります。
投影とは 自分の心の中にある感情のフィルター を通して相手を見ている状態です。
例えば自分が元気なときに、犬や猫の表情を見ると笑ってるー♪遊んで欲しいのかな?
そう思えたりするのに、自分の気持ちに余裕がないときだと
悲しそう、寂しそう、つまらなそう
同じ表情だとしても < 見え方 > が変わることって経験ありませんか?
これがパートナーに対しても同じことが起こるのですが
自分の中に相手に対して < 嫌われる恐れ > がある場合
相手のちょっとした態度に「素っ気ない」と感じたり、相手が黙っているだけで「私に怒ってる?」と、感じることがあります。
それは投影によって心の奥に隠れていた < 嫌われる恐れ > が引き出され
自分が持ってる恐れメガネを通して
彼を見ているから、嫌われてる前提での感じ方、捉え方になるわけなのです。
でも冷静に同じ彼を見てみると、違う見方ができるかもしれません。
もしかしたら相手は、仕事中にLINEをつくってるから絵文字をつける余裕がなかったのかもしれないし
ハートマークをつける表現じゃないから、つけなったのかもせれません・・・
そもそも、、つける、つけないに意味をもってないかもしれませんよね…(^ ^;)
投影しているのは自分ですから
相手が本当に < 自分の投影通り > に思っているとは限らないわけです。
相手が何かしらの理由で本当に素っ気なくしていたとしても
投影メガネだけを通して彼を見て、こうに違いないと、勝手に決めつけてしまうと
どんな理由だからなのか?
どうしてそうなったのか?
正確な事実が見えなくなってしまいます。
すると対処を間違えたり、関係を悪化させてしまうこともあるかもしれませんよね。
もし逆の立場なら、誤解して勝手な解釈されたら、たまったもんじゃないですよね・・・汗
不安になった時の一時的な対処方法
まずは「自分の価値観のネガネ」 を一度外して、別の捉え方は無いか?
別の角度から、捉え直してみてください。
彼がと思うと難しいと思うので、『友達の彼氏』なら…
でもいいですので、違う見方をする意識を取り入れてみてください。
それでも「そっけない」と感じる場合は・・
最初は勇気が入るかもしれませんが、相手に<事実>を確認することです。
もし彼だとハードルが高いと思うなら、友達や職場の話しやすい人から練習してみてください。
友人を接していて、なんか素っ気ないな〜とか、怒っているように感じた時は
「今日はいつもと様子が違うように感じるんだけど、何かあったの?」
「今日は怒っているように見えるけど、私が気に障ることを言っちゃったかな?」
こんなふうに聞いたとしたら、もしかしたら
「ごめんね、生理痛なのー」
「昨日の夜、彼と喧嘩して引きずってるのかも」
「夜中まで映画観てたから寝不足のせいかも」
自分の予想とは全然違う返事が返ってくるかもしれませんよね。
こうして相手に事実を確認をしてみると、自分の心のフィルターの癖に気づけたり
「こんな風に解釈する人もいるんだ〜」って、違うフィルターで捉えなおすことも出来ます。
そして何より、自分の誤解だった場合は安心しますよね。
こうして自分で自分を安心させることを
覚えてください(^-^)
不思議なことに自分が安心すると、相手も安心して接しやすくなります。
恐れのメガネを外せない、外し方が分からない方は、カウンセリングで投影しているものを一緒に見つけて、和らげていきましょう(^-^)
あなたは好きな人に、どんな感情を張り付けていますか?
【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】
一般社団法人全国心理技能振興会:認定心理カウンセラー:2011年から5000件以上(2025年現在)のカウンセリングを実施。愛着問題、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、依存問題(恋愛依存、回避依存、共依存)や心の傷やトラウマ、親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。
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